先に言っておくと、このゲーム、よっぽどのディズニーファンか小学校入学前もしくは低学年の子ども向けゲームだ。なんというか、大人が真面目にプレイするゲームではない。
ペイントアドベンチャーという名前の通り、お絵描きがメインだけど、コントローラーではなくマウスを使う。
マウスはマリオペイントから拝借。
マウスを使うスーパーファミコンソフトといえば満場一致でマリオペイントだろう。
マリオペイントは、大人でも楽しめるプログラミング要素とかミニゲームがあったが、このゲームはどうだろうか…
一枚画はなかなかのクオリティ。古き良きディズニーって感じ。
メニュー画面。「おはなし」、「おえかき」、「ミニゲーム」がある。なんとなく「おはなし」と「おえかき」は予想がつくので、まずは「ミニゲーム」からやってみる。
ミニゲームは3種類という少なさが気になるけど、あくまでミニゲームなので贅沢は言ってられない。
3本あれば1本くらいは面白いゲームがあるはず…
穴から出てくるヤツらにパイをぶつけるという、目的がよくわからないゲーム。
女王にパイを当てると減点。
しかし女王…ずいぶんこのミニゲームに協力的だな。女王が他の猫とかと一緒に、真面目に顔を出してくるのがシュール過ぎる。けっこう怖いキャラだったのに…どういう経緯でこうなったのか問い詰めたい。これはちょっと笑ったな。出オチ的には楽しめるゲーム。あ、内容は1、2回プレイしたら十分だろう。
2つ目は神経衰弱。あるあるだけど、コンピューターと神経衰弱すると向こうは全然間違えない。これズルいな〜って昔から思ってる。もちろん毎回全問正解してくるわけじゃないけど、1勝負1ミスくらいの強さ。子どもにプレイさせるとコンピューターが強くて泣きだす恐れあり。
最後は現れる白黒の薔薇にひたすら色を塗るゲーム。色を塗るといっても、マウスを操作してバラの上でクリックするだけなんだけど。時々花じゃなくてつぼみが表示されるので、それは塗ることができない。特にペナルティがあるわけでもない。
ひたすらマウスのクリック音がカチャカチャ鳴り続ける…
自分の番が終わると次はコンピューターの番。コンピューターの動きをじっと見守る…
いや、せめて同時対戦にしようよと思うのは自分だけではないはず…
ミニゲームは飽きたので、お絵描きを始める。普通に真っ白の下地に絵を描くモードもあるけど、3種類の塗り絵が不思議の国のアリスの絵になっている、塗り絵モードもある。
操作は簡単。上の色を選択して塗りたい場所でクリックするだけ。これはかなり小さい子にとっては楽しそうだった。マウスの操作に多少難はあるものの、綺麗に色が塗れて楽しそうではあった。
色の種類は思ったより多かったけど、いかんせん塗り絵のパターンが3種類ってのミニゲーム同様飽きやすい気がする。とにかくボリューム不足が目立つ…
ラストはメインと言える「おはなし」
おはなしの中にさらに「ぼうけん」と「えほん」がある。まずは楽しそうな響きの「ぼうけん」から。
アリスのオリジナル?エピソードが始まる。王様が気に入らないからといって木を切り、それが精霊の怒りを買い、世界から色が無くなる…というようなストーリー。まさにペイントアドベンチャーというタイトルに相応しいストーリー。
マウスでいろんなところをクリックするとリアクションがある。フクロウを触ると鳴いたり…
これだけ聞くと楽しそうだけど…
意外と難易度が高い。
いや、あくまで子どもにとってだけど。ストーリーが急展開というか、脈絡がないので、どこをクリックすればいいかわからない。正直大人もよくわからないかも…いわゆるフラグみたいなのがわからず、最初はけっこう困惑させられる。
そして途中には選択肢があり、手伝うを選択すると…
ミニゲーム…見覚えあるぞ…
精霊、自然を大切に…なんかこの感じ既視感が…
sanemotosuperfamicom.hatenablog.jp
どっちも同じ「エポック社」じゃん。ドラえもんの方は妖精と環境問題だったな…
このメーカーはスピリチュアルな存在と環境問題が好きなんだろう…人によっては押しつけがましく感じる気がする。気に入らないから木を切るのがダメって一見正しいけど、剪定とかどうなの?とか思うし…エポック社のゲームからは、作り手の思想の強さを感じる…
トホホエンド。
不気味なおわり画面。うーん、意外としっかりオリジナルストーリーだったけど、今後プレイするエポック社のゲームに対して、多少身構えてしまう気がする…
一方「えほん」は動く絵本。不思議の国のアリスが読める。クリックするのみ。
クリックするだけなら本読んだ方がいいじゃん、と思うかもしれないけど、意外とコレが子供受けよかった。
絵の切り取り方や演出なんかはちゃんとしてて、アリスが大きくなったり小さくなったりするシーンなんかはよくできていると思う。
あと「ぼうけん」は色のなくなった世界から色を取り戻す的なストーリーで、序盤白黒で子供が少し怖がっているようだった。
子供にプレイさせる場合は、とりあえずこっちの「えほん」をプレイさせるといいかも。
とまぁいろいろ言ってきたけど、就学前の女の子にとってめちゃくちゃ好評なスーパーファミコンソフトって、このソフトなんだよな〜不思議。マリオでもセーラームーンのソフトでもなくコレ。しかもお絵描き以外にも絵本としても機能してるっぽい…なんかゲームというより、不思議の国のアリスの、物語としての強さを感じました…
コンプリートまで残り1392本…